目の痒み・充血・アレルギーの目薬について

この冬は、目のかゆみで来院される患者様が多い印象があります。花粉も飛ばない冬の目の痒み・アレルギーはハウスダストが主な原因と言われています。この冬は例年より、目の痒みで来院する患者様が多い印象があります。ハウスダストとはダニの死骸やふんです。なかなか換気がしづらい冬の北海道、布団も干すことができないし(そもそもあまり外に干しているのを見かけないし)、結露もするしダニが繁殖しやすい環境なのでしょう。

よって、長時間を過ごす場所=寝室でのアレルギー対策が特に重要でしょう。

乾燥しているとインフルエンザやコロナなどに感染しやすくなりますし、ドライアイにも悪いです。しかし湿度を上げすると、ダニ・結露・カビの問題が生じてしまいます。

40〜60%の湿度が良いと言われていますが、部屋の空気の循環もして、全体に均一に適切な湿度環境を作るのは意外と難しいかも、と思います。

掃除、換気、布団の乾燥、シーツや毛布の洗濯、ダニとりシート(昨年買ってみました)に、私(結構なアレルギー体質です)は効果を感じています。ダニとりの掃除機は面倒なのと、意外と高いようなのでやっていません。

さて、ようやく目薬の話ですが、寝室でのアレルギー対策として、冬目の痒みは寝る前と朝起きた時に点眼するのが有効でしょう。目はこすってはいけないので、「かゆくなりそうかも」という早めの段階でアレルギーの目薬をするのが良いです。かゆくなってから点眼してもなかなか我慢するのは大変ですから。

アレルギーの点眼はとても種類が多いのですが、当院では現在院内処方としては2種類をおいています。エピナスチン(市販の鼻炎薬アレジオン と 同じ有効成分です) と トラニラスト です。エピナスチン点眼は防腐剤に塩化ベンザルコニウムを使用していないことから、「コンタクトレンズの上から点眼してはいけない、という縛りがなくなっている」ことから、コンタクトレンズをしているときのかゆみに対しても比較的使用しやすいことと、即効性と痒みを抑える効能が優れているとされているのでよく処方しています。とはいえ、かゆみや充血がある時はそもそも、コンタクトレンズを使用しない、ということが重要ですので、「目薬あるからアレルギーが悪い時でもコンタクトレンズ使って良い」ということではないので、メーカーとしても「コンタクトレンズの上から点眼して良い」とは言えないのです。

ところで、アレルギーのお薬、特に内服は妊娠初期には使用してはいけません。動物実験で胎児に影響が出ることが明らかになっています。内服薬に比べると圧倒的に用量は少ない、アレルギーの点眼がどれほど影響あるかわかりませんが、妊娠初期は避けるべきと考えています。

アレルギー性結膜炎は患者様が非常に多いので、もっとしっかり、病気説明のところに作ります。そのうち・・・