抗酸化物質と緑内障

先日聞いた講演によると、酸化ストレスは線維柱帯の機能を低下させ、眼圧を上昇させることは確実だそうです。

すなわち、抗酸化作用のある食物を摂取することで眼圧下降効果と緑内障進行抑制効果が期待できると言ってよいと思います。

某大手点眼メーカーからは、緑内障患者さんをターゲットに、ポリフェノール(抗酸化作用があります)のサプリメントが販売されています。

個人的には(多分事実ですが)「抗酸化作用が最強なのはアスタキサンチン」と信じているので、アスタキサンチンのサプリメントは緑内障にも効果があるだろう、と思っています。(保険適応外)

とはいえ、抗酸化サプリメントを内服した患者さんの眼圧下降が得られたかどうかに関しては、私の診療経験からは、「緑内障点眼ほどはハッキリとは実感できない」というのが感想です。やはり、基本は緑内障点眼が治療の主体となるでしょう。

それでもなお、抗酸化物質を積極的に摂取するようにしたほうが良いのは間違い無いです。抗酸化物質とはアスタキサンチン、ルテイン、ポリフェノール、ビタミンE、ビタミンCなどなどです。

ちょっとズレますが、心理的ストレスは眼圧を上昇させるそうですので、ストレスは少ないにこしたことはないわけです(当たり前)。