病は気から !?

先日、眼科医会のウェブ講演を聞きました。以前は格調が高すぎて、眠くなってしまうことも多かった講演会(失礼)ですが、今回はかなり良かったです。

瞼が下がったり、二重に見えたり、目の痛み、頭痛 で眼科を受診される方は多いです。多くは加齢や疲れやストレスが原因ですが、中には、決して気のせいではなく、脳神経外科で緊急手術を要する、脳動脈瘤が原因で動眼神経にダメージを与えて生じている症状である場合があるのです。また、「なかなか治らない結膜炎、充血だな」と私が思っている患者さんの中に、海綿静脈洞での動静脈の短絡が原因の患者さんがいるかもしれないと鑑別診断に入れておくことが肝要だと思いました。決めつけてはいけませんね。

一方で、心理的なストレスや短い睡眠時間が影響して、実際に病気になってしまうCSCという病気があります。若い〜中年の男性に多い、「なんか片目だけ見え方がおかしい、歪んで見える」という感じの症状が持続する、網膜に水がたまる病気です。11月と春に多いそうです。ストレス社会が影響しているのかも、ということで、最近増えてきているようです。以前は「数ヶ月で自然に治ることが多い」とされていた病気ですが、慢性化して将来、悪い血管(PNV)が出てきて黄斑変性症になって視力が悪くなってしまうことがあることがわかってきました。

CSCは年間10万人あたり34人に発症するそうです。当院では、一年で2名くらい、新たな発症の患者さんを診ています。スワンが開院して、11年目にもうすぐなりますが、繰り返す方やなかなか自然には良くなってこない方も何人かおられました。そのような場合、今回の講演の座長をされていた ひきち眼科 の引地先生をご紹介し、治療いただき、回復してくれた患者さんが何人もいらっしゃいます。

何か気になることがありましたら、スワンにお気軽に受診ください。