まぶたをあたためる治療(温庵法:おんあんぽう)
数百万円(機種によってはさらに高価)なレーザー治療機器と並べて記載している ホームページはきっと他にはないかと思いますが、まぶたの日常のケアは全く軽視できませんのであえて、ここに書いてみました。これに限らず、瞼の温度をあげて、(もちろんやけどしないように)、まつ毛の付け根の脂が温まってサラサラになっているうちにすかさず、大量の大量のぬるま湯で丁寧にマッサージして毎日洗い流してあげて下さい。普段は目をこすってはいけません(ばいきんがついてしまうおそれがあります)が、清潔な環境では毎日丁寧にまつ毛の根元をきれいに洗い流すことを習慣づけましょう。きっと、ものもらいには、もうかからなくなることでしょう。まつ毛の根元付近に小さなあぶらの塊が見える(白いポチッとしたもの)がある間は、ケアが足りないと思われます。毎日2回、続けてみて下さい。
レーザーシステム ビズラス 532 S
当院ではほとんどが網膜にあいた穴(網膜裂孔)に対する治療に使用しています。網膜裂孔の周りをレーザーの熱で凝固して癒着を形成し、網膜剥離へ進行してしまうことを防ぎます。網膜剥離になってしまった眼の反対側の眼に、網膜剥離に進展するリスクが高いと思われる病変(網膜格子状変性)がある場合、そこにもレーザーをおきます。レーザーの照射場所を手元で微調整できます。連続でレーザーを照射するとき、重たい、痛い感じがします。
病状の悪化を防ぐための治療で、残念ながら視力が上がる治療ではありません。
YAG レーザー
白内障手術ののち、1年経過すると10%の方に、レーザー治療が必要な程度に、白内障手術の時に人工の眼内レンズを入れるために残してあった膜(後囊)に濁りが生じてきます(後発白内障)。この濁りを高エネルギーのレーザーで吹き飛ばすことにより、視力を回復させます。喜んでもらいやすい治療です。少しでもピントがずれると、意図しないところにレーザーが当たってしまうので、処置中は台におでこをピッタリつけるようにして下さい。膜の濁りがではじめてから時間が経過してからでもこの処置は可能ですが、見えづらくなってからあまり長い期間我慢するよりは、やや早めにレーザーをした方が、濁りが硬くなっていないため、少ないエネルギーの照射で処置を済ませることができます。レーザーの前後、眼圧上昇を防ぐための点眼薬の処置を院内で行います(必須)。処置後1週間以内に治療効果判定と合併症のチェックに来院いただきます(幸い、今までのところ合併症は経験していません)。