40歳以上の17人に1人が緑内障で、しかも、その多くは未発見だと言われています。初期には自覚症状は全くありませんが、徐々に視野が欠けてくる、目の神経の病気です。

早期に発見して、点眼治療などで眼圧を下げることにより、視野の進行を抑えることが、多くの場合、できます。

緑内障には隅角という目の水の流れ出口が狭くなっているタイプと、狭くないタイプの緑内障に分けられます。

狭いタイプを閉塞隅角緑内障と呼びますが、このタイプは、全体の割合からすると少ない(当院で治療している緑内障患者さんの数%以下)です。風邪薬や、心に作用するお薬の注意書きに 「(閉塞隅角)緑内障のかたは使ってはいけない」旨、記載があるため、時々そのお薬を使って良いか問い合わせを受けることがあります。

緑内障の患者さんには、眼に検査用のレンズをのせて隅角の様子を確認し「あなたの緑内障はそういったお薬を使って差し支えなのないタイプの緑内障ですよ(もしくは、リスクが高いタイプです)」とお伝えするようにしています。

最近では、OCTという機器の発達・普及で視野障害が出現する前段階での非常に早期の緑内障を見つけることができるようになりました。緑内障は若いうちは症状が出ないことが多いですが、加齢ととともに徐々に有病率は上がり、70歳時点では10人に1人が緑内障にかかっています。当院でも20歳代で緑内障を早期発見し、治療継続している患者さんも多数います。

眼圧を上昇させる、他の病気やステロイド使用による、続発緑内障 と 他に原因がない 原発緑内障に分けられ、当院で診療する患者さんは、原発緑内障の患者さんが割合としては圧倒的に多いです。